加藤のコラム第190号
腰打撲
6月10日火曜日の夜に不覚にも転んでしまって、腰を打ちました。そのときは特になんともなかったのですけれど、あらら、翌朝腰が動かない。動かすと痛い。1時間半ほどうごめいてようやく起き上がり、歩くのもたいへんという状況に陥ってしまいました。
トイレをなんとかこなした後は、再び横になるしかなくて。午前中に予定していた会議はオンラインで参加しましたが、寝ながら入っているので画面オフ参加という怪しげなスタイルで許してもらいました。午後からの会議は元々オンライン予定でしたが、骨折の可能性も否定できないため、なんとしても病院で検査しなくてはならないぞと覚悟を決め、午後の会議は欠席の連絡をいたしました。起き上がって車に乗り込むまでに相当な時間を要するだろうと思われたので。夜は泊まりに入る予定でしたけれど、それも代わってもらうしかなく、情けないったらありゃしない。
やっとこさ病院に着いたら、お医者さんが「その感じだと折れているかなあ。歳をとるとちょっとしたことで折れちゃうのよ。若い時はそんなことないんだけどねえ。レントゲンも撮るけどレントゲンに映らない微細な骨折もありえるし、MRIもしましょう」と骨折確率ほぼ100%みたいな予想をしていました。
人生初のMRI検査というものをしましたけれど、機械にFUJIFILMって書いてました。FUJIFILMってこういうのも作っているすげえ会社なんだなと思いつつ、磁気の奏でる音をひたすら聞きながら機械の中で横たわっておりました。
検査が終わって診察。「結論から言いますと、骨には異常なかったですね」とのお医者さんのコメント。「競馬だって本命が来るとは限らない。歳をとっているから折れているとも限らないんだよ。骨は若いですねって言えよ」と心の中でほざきながら、画像の説明をするお医者さんの言葉を聞いておりました。
家に帰ると、1歳になる孫が「いつも迷惑なくらいズカズカと寄ってきていじくってくるのに今日はどうしたんだ?」と怪訝そうな顔で見ていました。よちよち歩きが少しできるようになった孫ですが、少なくともこの日は孫の方が歩くのがうまかった。
腰が痛いのに、なぜくしゃみしたり鼻をかんだり咳払いしたくなるんでしょう? 風邪をひいているわけでもないのに。こんなときにくしゃみや鼻かみ、咳払いをしたら痛くてたまらんのです。でも出るんです。同じ肉体を使用しているものどうし、こういうときは出番を控えるなどの遠慮や配慮ができないのかと自らの肉体に物申してみましたが、通じませんでした。自分の肉体はうまくコントロールできませんが、手すりには感謝。手すりがあると確かに楽。手すりってすばらしいサポートツールなんだなと体感できました。現在、どう見ても妙な歩き方になっていますが、起き上がれなかったときに比べたら驚異的な回復力だと自分で自分をほめております。だれもほめてくれないし。
さて、なぜ転んだのかについてはいっさい触れておりませんが、「何やってんの?」と言われそうな、こっ恥ずかしい理由なのでそっとしておいてください。
自閉症者地域生活支援センターなないろ 加藤 潔