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加藤のコラム

加藤のコラム第33号

 

つい言ってしまう数字は「2」

 

ありがたいことに、多くの自閉症の方、多くの発達障がいの方と出会うことができました。その中には、数字との深いつながりを持っている方もいました。

 

今日が何の日なのか膨大な知識を持っている人。

数字を見ていると、その数字が踊り出すとおっしゃった人。

数字にはそれぞれの色があるとおっしゃった人。

 

数字自体が苦手だという人ももちろんいらっしゃいましたが、数字に対する造詣の深さに感嘆しまくったことも多くあり、たくさんの刺激をいただいたと思っています。

 

ボクは数字を見てもただの数字にしか見えない凡人ですが、つい言ってしまう(自分の人生の中で最も多く口に出しているに違いない)数字があります。それは「2」です。

 

何か謝礼をと言われるシチュエーションでは「とりあえず2000万円でいいです」とシャレで言いますし、何か買い物を頼む状況では「あとで2億円払うね」とか「200個くらい買ってきて」とかしょうもないことをよく言いますし、気に入ったものは2個ほしくなるし、なんとなく2という数字に自分から寄っていっているように思います。

 

小学生のとき、弱小少年野球チームに所属していたことがありまして、ユニフォームもそろっていなくて、背番号も好きな番号を勝手につけていいという、今にして思えば「それでいいのか?」というようないいかげんなチームでした。したがって、背番号3とか1が何人もいる摩訶不思議なチームで、ボクの背番号も3でした。「2じゃないのか?」という指摘をしたくなると思いますが、オヤジが長嶋さんのファンでしたから「3にしろ」という命令で3をつけていたのです(ちなみにボクは王さんのファンでしたが)。とにかく3がいっぱいいるもんだからおさまりがよくなくて、こじつけみたいになりますが、どうせならだれもつけていない2をつけたいなあと思ったのが、2という数字に対する寄りに繋がっているような気がします。

 

このコラム、第33号なので、背番号3を思い出し、そこから2という数字の話をついつい書いてしまったのでした。今後、もし数字を選ばないとならない人生の選択の場面では「2」で勝負します。

 

自閉症者地域生活支援センターなないろ  加藤 潔