TEACCHプログラムについて

TEACCHとは

 TEACCHとは、Treatment and Education of Autistic and related Communication handicapped Children のそれぞれの頭文字をとった造語で、「自閉症及び関連するコミュニケーション障がいをもつ子どもたちのための治療と教育」というのがもともとの意味です。TEACCHあるいはTEACCHプログラムと呼ぶ場合は、アメリカ・ノースカロライナ州立大学を基盤に実践されている、自閉症の方々やそのご家族、支援者を対象にした包括的なプログラムのことを指します。そのプログラムのコアバリューを踏まえ、最近では、TEACCHを Teaching Expanding Appreciating Collaborating & Cooparating Holistic(教えること 拡げること 正しく理解すること 共同して協力すること 包括的であること)と考えるようになっています。

 社会福祉法人はるにれの里では、TEACCHの理念とアイデアから多くのことを学び、支援のあり方や事業展開において、たくさんのヒントを得ています。私たちが、TEACCHから学び、大切にしているその考え方について、ご紹介したいと思います。

1 自閉症の特性を正しく理解しようと努力すること

 診断名が同じであっても、一人一人は違った個性をもっています。それを私たちは真摯に見つめ、その方の得意なことや好きなことを探り、支援に生かそうと考えています。
 そして、自閉症とは何かという学びを続けることもきわめて重要です。謙虚な気持ちを忘れてはならないからです。
 私たちは、自閉症を理解することと、その方の持つ個性を理解する営みを常に続けていかなくてはならないと考えています。

2 ご家族との協働

 私たち法人の事業展開は、ご家族との協働による部分も非常に大きく、ご家族の思いを大切にしながら、今後も前進していきたいと考えています。
 多くのご家族に支えられながら、私たちの法人は歩みを続けてきました。その感謝の気持ちを忘れることなく、一歩一歩、その歩みを続けていきます。

3 構造化の活用

 その方のもっている力を最大限に発揮していくためには、その方の得意なことや好きなことを生かし、同時に苦手なことへの配慮が必要です。構造化の意味はそこにあるのではないでしょうか。
 一人一人の特性に合わせた構造化を進めていくために、日々の実践を振り返る気持ちを常に忘れずにいたいと思います。

4 多面的かつ全体的にその方をみつめていくこと

 はるにれの里にはさまざまな事業所があり、さまざまな職種や立場の人間が働いています。そうした機能を生かし、ひとつの見方にかたまることなく、いろいろな知恵を寄せ集めて支援を考えていきたいと思います。
 一人一人の職員がジェネラリストになることを願いながらも、すぐにそうなるのは難しいかもしれません。しかし、法人全体がひとつのチームとしてジェネラリストになることは可能です。

5 その人らしく地域で生きるためのサービスの展開

 自閉症は治るとか治すとかいうものではありません。その人らしく、地域の中で生きていくことが人生の目的であり、そのために必要な長期の支援プログラムを提供していくのが支援者の務めです。
 はるにれの里では、利用者の方々がグループホームで生活する「地域に戻る取り組み」を積極的に進めています。それは、地域の中で無理なく生きていきながら、その方なりに人生の質を向上させていってほしいという願いからの取り組みであり、現在入所されているとしても、もともとは地域で暮らしていた方々なのだから、地域の生活に戻るのが自然なことなのではないかという思いからの取り組みです。
 その人らしく地域で生きるためのサービスをより充実させていけるように努力していきたいと思っています。